ふみ

花束みたいな恋をしたのふみのネタバレレビュー・内容・結末

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

趣味で繋がる恋だと聞き話題になってたので、鬼滅と合わせてポイント鑑賞で見てみた。

以下断片的な感想メモ。

冒頭で別れることが提示されてるから流れは読めたけど、若者のリアルな恋愛ってことなんだろうか……と思いながら見た。

2016年に遅れて就活してるということは
自分が2014年卒だから少し下世代くらいの設定みたいで、
(こんな恋愛してないから共感はできないけど、)想像はしやすい?

明大前、大学時代にバイトで乗り換えてたなあとか
横浜の観覧車、元弊社(社畜時代)の真前にあったやつだなぁとか
出てくる場所も少し懐かしかった。

一言で言うと「恋愛って難しいんだなあ」という感想。笑
これだけ趣味が重なって、気が合ってたのに、ちょっと環境が変わってすれ違って、本人も少し変わってしまって、それだけで一緒にいられなくなるものなのか。

たとえば友情だったら、私は10代の頃から三十路になった今でも、趣味のライブに行き続けていて、ライブで知り合った友達が何人もいるけど
友達が結婚したり子供できたりでライブに行かなくなっても、変わらず遊んでくれたり、ツイッターで他の話題も雑談したりするし
「語り合う同じ趣味」がなくなったって、多少「生活における大事なもの」の軸が変わったって、友達なら仲良くできている。

恋愛だと、ダメになるもんなんだろうか?
友達なら「たまに会う」存在だけど家族や恋人だと「ずっと一緒にいる」存在だから?
うーん。私が恋愛してないから、わからん。

と思ったんだけど、きぬちゃんはむぎくんにやりたいこと(エンタメの仕事)も明確に否定されたので、それはさすがに「あのときのむぎくんはもういないんだ」と思って悲しいし、一緒にいたくなくなるかぁ。

「現状維持です」って言ってたのにね……。😭

最後、ファミレスでむぎくんが「結婚しようよ」と言い出すシーンはきぬちゃんに感情移入した途端に泣いた。
泣いてる人見ると、気持ちを想像してすぐ泣いてしまう。
ファミレスで「過去の自分達に似たカップル」を見て、あのときの二人には戻れないんだとか、もう一緒になる未来は想像できないんだろうなとか、そう思ったら悲しくなった。
思えばむぎくんが「就活するよ」と言い出した、あのときに戻りたかったかもしれないなとか。

きぬちゃんが好きになったむぎくんの部分が、彼の中から消えていってしまったんだろうなぁ

これからきっと、むぎくん、きぬちゃんほどお互いに趣味や気の合う人は現れなくて
それなりの人と出会ってそれなりの人と結婚するのかな、
そしてきっとこれからどんな恋をしても、誰と結婚してもお互いのことをふとしたときに思い出すんだろうな……
とか二人の未来を考えてしまうと、なんだか切ない。

しかし年齢も絶妙な設定だったんだろうなと思う。
20代半ばでまだ若くて、次の恋愛のチャンスもあるけど
もしこれが、30の段階でむぎくんに「結婚しよう」と言われてたら、
むぎくんに、「私はこの仕事がやりたいの、否定しないでほしい。むぎくんも昔はやりたいことがあったでしょ?」とか「むぎくんと◯◯の話するの好きだった、時間余裕できたらまた話そうね」とか言って、いろいろ話し合って
結婚してたのかもしれない。

っていうかそうだよ。言えば良くない?????なんで言わないんだ???????🤔
もう言うほどの熱量もなくて、諦めちゃったのか……

結婚しない世界線になってしまったの、もったいない。
彼が変わってしまったとは言え、気が合ったのは事実で。
じゃんけんについての考えとか、持ってる本とか。
なんだかんだ、別れようと言い出すタイミングや、別れたあとイヤホン共有するカップルに注意しに行こうとするところまで「気が合ってる」の、切なかった。
そんな人と家族になれなかったのはなんだか運命の悪戯というか……切ない……



つっこみたくなったところも多々。

一番理解できなかったのは、チケットとったライブがあるのにたまたま知人の男と会ったからってデート行ってライブすっぽかしてるところ。
いやライブ行けよ、なんならそいつを誘って行けよ

知人の男が仮にちょっと気になってたとしても、ラインでも交換すりゃいつでも会えるだろ……ライブは一度きりなんだぞ、わかってんのか?(怒)

これが「ライトなオタク」の演出だとしても、ちょっと疑問。
「チケットは手元になくて、当日券を買いに行こうとしてる」段階で男に会ったというならまあわかる。
でもすでにチケットを取ってて、すっぽかせるってことは連番相手もいなくて一人で取ってたんだと思うけど、一人でとるほど行きたかったのに?すっぽかすの……??
普通にチケット代もったいなくない??
それとも友達いなかったら、一人で取るもんなんだろうか……??私は友達と行くより一人で行く方がハードル高いんだけど、そんなに「一人で取る」ハードルが高くないのかな??
私は(コロナ前は)絶対誰か誘ってからチケット申し込むか、その声かける時間が取れないときもとりあえず2枚取って後から誰か誘う形式だから、あんまりわからなかった……

そしてライブすっぽかしてるのを見たからミイラ展のくだりも「ミイラが好きな女」じゃなくて「ミイラなんか好きな変わってる私に酔ってる女」なのでは……???という疑惑すら感じてしまった。

押井守さんで始まる恋wwうけた
(押井さん作品、攻殻機動隊見たけど政治が苦手であんまピンとこなくて、他の作品見てないんだよなー見てみるかー!)

あの飲み屋さんに押井守監督がいるシーン、むぎくんが初対面の人に「あそこに神がいる」としか説明しないの、オタクっぽくてうわー!!と思ってしまった。気をつけよう。(自戒)
「世の中に実写化映画を増やしてるのはお前らか!?」みたいなむぎくんのモノローグは笑った。わかる、実写化映画やだよね。

でもって、初対面の男に1対1の自己紹介で「好きな言葉は替え玉無料です♡」なんて言ってしまう女、確実に地雷では……?しかも有村架純ちゃんの顔とスタイルで。
合コンで隣の女子が言い出したらたぶん「あ、友達になるのやめとこ」って思うと思う。
私も替え玉無料は好きだし、なんならこの映画観た日油そば大盛り食べて帰ったけど、男への自己紹介でラーメン好きアピールするのは「媚びてるな」と思ってしまう。
大人数のサークル飲み会の自己紹介だったりとか、デブキャラだったりとかなら良いキャラだなと思うけど。

あと自分が新社会人の頃は平日8〜23時働いてても土日遊びまくってたから
20時なら別に早いから仕事終わってからもゲームいくらでもできるじゃん……とか
出張の前乗りがあっても舞台見てから前乗りすればいいじゃん……とか思ってしまった。
そんなん己の「やりたい」気持ちの大きさと優先順位次第だと思う。
でもそれをしないってことはやっぱり心が離れちゃったからなんだろうなぁ。

パズドラしかできなくなる心理はわからない。
ストーリーのないスマホゲームにはハマれない。

でも、ゴールデンカムイは読んでないけど
途中から離れちゃった作品、とかはあったからちょっと共感して寂しくなった。
私の場合は、大学生からライブという趣味が増えた分、それまでのゲームや漫画という趣味がちゃんと追えなくなった。
コロナの世になってから、大学時代のクリアしてなかったゲームをクリアしたり
30になった今、大学生になったあたりから買わなくなってしまったジャンプ漫画を振り返って読んだりしている笑

そういや漫画やゲームは好きだけど
映画に出てくる漫画やゲーム作品、絶妙に触れてないものが多かった。
ゴールデンカムイ(名前はわかる)
宝石の国(アニメはちょっと見た)
ゼルダ(スイッチは持ってるけどゼルダやってない)
パズドラ(全く興味がない)

あとお菓子食べながら漫画読むなァァ!!!

話は戻るけど

あんなに気が合って、趣味も合って、運命的な出会いをしたのに5年付き合って結局別れちゃって音信不通になるくらいなら
その時間で気の合う、生涯友達でいられる人10人、20人に出会っていろんな人といろんなことを語れる方が有意義だな?って思っちゃうのは
私が友達好きだからなんだろうなぁ。。
(もちろん恋愛から学ぶこともたくさんあるだろう)

すれ違い、難しいなぁ
5年付き合って別れたという人は周りでもちらほら聞くけど
別れちゃうもんなんだなぁ……、、。

別にそれぞれの人生の優先順位の問題だから、仕事が上でも、趣味が上でも、家族が上でも、いいと思う。環境が変われば、優先順位が変わることもある。
みんな、家庭や仕事やお財布事情など、環境は人それぞれだけど
人間、与えられた時間だけは24時間で平等なんだから、その中で自分の好きなように無理のないように割り振れば良い話だと思う。

たとえ変わっても、一度気が合ったんだから、またどこかで気持ちが交差すると思うんだけどなあ。
友達関係ならそう思うんだけど、恋愛関係だとそうもいかないんだろうな。という恋愛素人の想像

私の周りには、ライブで知り合って結婚したお姉さんお兄さんが3組いるけど、私の知る限りはどこも仲良くやってると思う。
私も、趣味同じでも同じでなくてもいいから、ずっと寄り添いたいと思える人と巡り会いたいものだ。(それが締め?笑)
ふみ

ふみ