花束みたいな恋をしたのミミックのネタバレレビュー・内容・結末

やっぱり坂元裕二の書くモノローグが好き。

映画を見終わったらそれだけでひと恋愛を終えた気分になるくらい始めから終わり(とその後)が詰められた５年間だった。

ただ映画や小説、美術館などのカルチャーを日常的に何不自由なく浴びれる環境というのはやはり東京という場所でしかあり得ないなとは思った。

絹の好きなことを仕事にしたい考え方は実家が太いのがデカいよな。
麦が仕事に追われてエンタメを楽しめなくなる瞬間は分かる、だからと言ってそれらを捨てる必要は全くない。

終盤の再度ファミレスの場面で、かつての二人のような若いカップルを見て(彼女に清原果耶をキャスティングするセンス！)、あの頃には戻れなくて絹と麦が涙するシーンは思わずこちらも涙した。

恋愛ムービーだと思って迂闊にカップルで見に行ったら、思わず自分等の関係性を見つめ直してしまう内容なとこも含めて、日本にも『ブルーバレンタイン』のようなシビアな恋愛映画が出てきて嬉しくなる。

岩松了演じる絹の父親が広告代理店でオリンピックの仕事をしてる設定が嫌みったらしくて最高。