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花束みたいな恋をしたのsilkのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.0
予想以上に良かったけど心がモヤモヤモヤモヤモヤってなってる

絹よりも麦に強く感情移入してしまった私はいつか感情を失ったサラリーマンになってしまうのでしょうか…仕事に打ち込みつつも、好きなものを楽しめるだけの心の余裕は持っていたいな…
それにしても麦が"仕事は責任"という概念に縛られまくってたのはやっぱり既存のジェンダーロールも関係してるんだろうか。もしそうなら、女である自分が絹よりも麦に感情移入したというのはちょっと面白い、と思ったけど、最近、昔ハマってたものや思い出が薄れていく時の流れの残酷さをよく感じるので、それも関係して麦に感情移入しただけかもしれない

もうこの二人みたいに趣味も感性も考え方もピッタリ合う二人でも環境の変化に押し流されて終わってしまうのなら、え、恋愛する意味…って思って虚無になった、
けどこの二人ってそもそも考え方合ってたんだっけ…分からん…
よく恋愛と結婚は違う、みたいなことは言われるけど、結婚するのって孤独でいなくて済むから?社会的立場の確保?安定性?
私は人生の荒波を共に乗り越えるソウルメイトが欲しいけど、それが結婚って形なのか分からん。別に恋愛感情なくても、一緒に暮らしていて生活習慣と金銭感覚の面でストレスなくて、一緒にいて楽しいならそれで良いと思う。むしろ恋愛感情あると訳分からんフィルターかかるから邪魔かもとすら思う

結局、サブカルが好きな人間って、自分が大衆とは違う特別な人間だって信じたいんだと思う(ブーメラン)。私は、趣味やイラストレーターとしての夢を失った麦が「子ども作ってディズニーとか行って多摩川の土手を3人で手を繋いで歩こう」的な事を言い始めた時、あまりにステレオタイプな"幸せ"の像にピエーーーってなった。絹も"特別な自分"でいたいんでしょ。だから男に媚びる女の子達をいつも冷めた目で見てるし、なのに突然、社長のオダジョーと寝たりするんでしょ(知らんけど…)
ま、とりあえずサブカルが好きだからってメインカルチャーが好きな人間を見下すべきではないし、そもそもどこからがサブカルなんだよ、ツウぶってんじゃねえよっていう教訓話だったよ

なんか他にも色々考えたけど忘れてしまった。映画から脱線して赤裸々に書いてしまったから、いつか突然恥ずかしくなって消すかもしれない。とりあえず今はモヤモヤして混乱してる…混乱
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