いい涙が流れて、
劇場を出る足取りが
少し軽くなるような作品。
ただし、それを特に強く感じられる人は
多くはないかも?
具体的には、ここ5年くらいの間に
都心で大学時代をすごし、
ほどほどにマニアックな
本、映画、音楽やラジオに触れながら
ちょっと斜に構えた自分に酔って、
それでいて恋愛もそこそこに
充実していたような人?
…だいぶ狭いけど、
自分はまさにそんな感じなので、
若くて不器用だった自分を
少し肯定してもらえた気になった。
たしかに、背中を押された。
脚本家の坂元さんは
「生きづらさ」をかかえる人に向けて
書いているらしい。
多数派より少数派、
-50の状態の人を、
-20にするような作品づくり。
だから、一部の人にとっては
本作は台詞回しや設定がやたらに細かい、
単調なラブストーリーに思えるかも。
でもきっと、
他の坂元作品でピンとくるものも
あると思う。
本作がいまいちだった人はぜひ
ドラマを観てほしい…!ドラマが真髄!