SyunpeiTakada

花束みたいな恋をしたのSyunpeiTakadaのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.0
坂元裕二の作る恋愛映画ってどうなんだろう、と思いながらずっと見れなかった作品。

映画自体はさすがの出来。すごい面白かったと思う。
出会いこそドラマチックだけど、なんてことのない2人の5年間。こんなことなんていくらでも転がっているその辺の話。
端的に言えば、人は変わるということ。何が悪かったとか、これがきっかけでとか、ひとつもない。2人が離れていったことに違和感をひとつも感じない。「まあそうだよね」ってなるだけ。

ただ、ただ思うのは、これって「変わった」ってことなのだろうか。同じとこを見ていたのに、同じとこを目指していたのに、手段だけが違っただけ。本人達からしたら必死に、たどり着きたかった場所に走っていただけ。それでずれていったら、もうしょうがないのかな。分からない。

鑑賞後感(読後感的な)の心のもやもやがすごかった。咀嚼しきれてはいないし、咀嚼するものでもない。噛み締めることもきっとない。答えが出せたらなあ、って思う映画。
坂元裕二すごい。
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