あるある、というリアリティの果ての甘しょっぱいファンタジー。
『ラ・ラ・ランド』のような、もう一つの人生を観客みんなで祝福したい、、、いうのとはまったく違う、雪が静かに降り積もるように、淡々と重なってゆく時間の流れが、残酷な不可抗力のようで印象に残った。花束、というメタファーが象徴するように、これは時間の物語なのも知れない。
“冷酷で抑圧的な共同幻想から薄弱な自己幻想を守る緩衝的な空間”としての対幻想。それがサブカル目線で楽しく描かれている。
あと、この作品を観ておたくとサブカルの似て非なる性質がとてもよくわかった気がした。