のりやん

花束みたいな恋をしたののりやんのネタバレレビュー・内容・結末

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

歯車を組み合わせる時、ガッチリと噛み合わせると歯車同士が干渉してうまく回らないため、大抵は「バックラッシュ」と言われる一対の歯車が互いに噛み合って運動している際に、運動方向に意図して設けられた「隙間」や「遊び」が設けられる。
人間関係も、価値観が合うことはもちろん大切だが、あまりにも噛み合い過ぎると些細なズレが後々大きな障害となってしまうのだろうか、そんなことを考えてしまった作品だった。
この作品の主人公、絹ちゃんと麦くんは価値観も、趣味も、読む本までも同じ、歯車がガッチリ噛み合った最高のカップルだったと言えるだろう。しかし、噛み合いすぎたが故、些細な方向の変化に耐え切れなかった。
2人が、笑顔でお別れできたことと、その後いい相手と巡り合っていたことが全ての救いだろう。
のりやん

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