ばろん

花束みたいな恋をしたのばろんのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.3
ファミレスで延々と続く雑談、就活や社会に対する嫌悪感、夢と現実のギャップ。学生の描く大人の理想像と社会人としての生活模様の乖離という厳しい現実が、多数のサブカルチャーによって彩られつつ観る人に共感と羞恥をもたらす。

4年の中で心は離れ、別れに至る。ファミレスである若いカップルと遭遇し、自分達にもあった「あの日」を見つつもうあの日とは違う自分達を知る。それでもそんな自分達をありのまま受け入れ、腐れ縁のような関係のまま2人の人生は続いていく。

2人の会話の間であったり、視線の動かし方など芝居に感じさせない芝居や繕いすぎない空気感や時間の流れが妙なリアリティや共感を生み出していた。
ばろん

ばろん