calanque

花束みたいな恋をしたのcalanqueのネタバレレビュー・内容・結末

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

話題作だったので…というミーハー心だけで鑑賞。

2人が出会って恋人同士になるまでのあたりが、一番よかったかな。
異性・同性関係なく「これだ!」という相手に巡り会えた時の胸の高鳴る感じ…それがよく伝わってきた。
そして、恋人になるかならないかっていう時期に感じるあの甘酸っぱい気持ち!「デートはしてるけど、私達何なのかな?付き合ってるのかな?」みたいな。
すっかり忘れていた気持を思い出しました……。

微笑ましいカップルだった2人も、大学を卒業し、就職を経て、段々と隙間風がびゅうびゅう吹いて最後は破局に至ってしまう。
「別れるまでの過程がリアル」という感想も多いこの映画ですが、個人的にはこの辺にリアリティは感じなかったです。
お互いの価値観が変化し、生活のすれ違いが多くなっても、この2人は最低限相手の事を思い遣っているように見えた(急な仕事が入っても約束を優先しようとしたり、お茶を淹れてあげたり)。
怒鳴り合うわけでもなく、別の誰かと浮気するでもなく。リアルだったら、こんなに穏やかじゃないというか…。もっと傷付け合うと思う。

別れを選んだ理由も、初々しいカップルに自分達を重ねて「綺麗な思い出はそのままにしたい」という思いが強くなったからですよね。
そういう気持は分かります。
でも20代前半の若いカップルが「美しい別れ」を敢えて選択するなんて大人過ぎるでしょ…達観しすぎでしょ…。
いくところまでいって最低な別れ方をするか、または、綺麗な花束でいる事は諦めてドライフラワーを目指して続けていくか、そういう方がリアルなんじゃないですかね。麦と絹のような2人であれば後者でもまあまあ上手くいったんじゃないかな?と思う。(大した恋愛経験も無いのに偉そうですが…)

あと、オダギリジョーは完全な無駄使い。
わざわざオダギリジョーを使うのなら、ちゃんと意味のある役どころにしていただきたい。

色々文句付けたけど、話題作だけあってそれなりには楽しめました。
calanque

calanque