あ、この映画面白い……！
と素直に感心してしまった作品です。
元々恋愛映画がちょいと苦手でして、『花束みたいな恋をした』ってタイトルでちょっと引いてしまっていて、予告で更に引いてしまって、だから坂元裕二さんが脚本でもなーんか避けてたんですよね。評判が良くロングヒットしてたのは知ってたんですけど、少ない映画鑑賞の機会をこれで使って良いものか……と迷っているうちにすっかり忘れてました。
が、ちょっと仕事の都合で見る必要が出てきた為に鑑賞したんですが、それが冒頭の感想です。
なにこれ、面白い！
勝手なイメージとは違って、コミカルにテンポ良く、そして男女それぞれの視点で紡がれる物語は、ユーモアと穏やかさと愛に満ちていて終始飽きることはないです。もうね、胸がキュンとしました。わたし40手前のクソなオッサンですが、もうね、キュンとしました。有村架純の可愛さのお陰でもあるんですけど、もうね、キュンとしました（三回目）。
また、一組の男女の出会いから終わりまでのありふれた作品なのに、なぜこんなにも魅力なのかなぁって考えてみると、多分余りにも普遍的なネタを集めたからなのかなぁって感じました。付き合いたての頃って全ての趣味や性格がガチって噛み合ってる気がするもんですけど、最終的には全然あってないってことで別れちゃう……そんなありふれたものだから共感がしやすいネタに溢れていたのかなぁって……。別れた後も最後の最後まで息がピッタリな二人なのにそれでも別れるって選択がある。そしてそれが世間には沢山ある。そこが切なくもあり、愛おしくもありましたよね。
で、なんでこのタイトルなんだろう？
花束のように小さな花、小さい可愛らしいエピソードが沢山あるのが恋だからなのか、こういう恋って沢山夜中にあるってことなのか……。
なんにせよ、思っていたのとは全然違う、素敵な映画でした。
