ちなつ

花束みたいな恋をしたのちなつのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.0
映画館で2回、配信で1回見た。

私はあんまり恋愛にフォーカスしてみてないんだけど、20歳超えた若者のリアルがあると思った。やりたいことををとるか、無難に生きるか。
最初ふたりは前者を選ぶけど上手くいかない。好きなことをしているはずなのに上手くいってなくてじわじわ苦しい思いをしている様子は見ていてツラい。だんだんふたりの意識も変わっていく、最終的に別れる。恋仲の障害が、身分の差とか事故とか余命とかじゃなくて“現実”“社会”“自分たち”ってのは残酷だなぁ。

気持ちが離れていってることを表現するのが上手いなと思った。お揃いだった靴はバラバラになるし、2人とも好きだったサブカルの話をしなくなったりetc
あとセリフや心の中での声とか、出てくる言葉がいちいち面白いし表現が上手い。「好感度のポイントカード」の表現はこの映画を引用して普通に使ってる。

細かい演出を見るのが楽しいし、自分では気づけなかったところを他の人のレビューや考察なんかで指摘されてるのを読んでも楽しい。
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