ミッシー

ナイン・デイズのミッシーのレビュー・感想・評価

ナイン・デイズ(2020年製作の映画)
4.0
とても好きなタイプの映画だったけど、観る人を選ぶと思う。ちょうど、エックハルト・トールの本を読んでいたのでドンピシャのタイミングだった。

死んだら魂は決められた場所に行って、次に生まれるまで待機するのではないかと思っていたので、この映画はすんなり入り込めた。そういうのに興味がないと、何この映画?となりそう。

以下、ネタバレ考察
↓↓↓



ウィルは、どの魂を生まれさせるか選考する面接官をしている。過去に生きていた経験があり、その過去生を記憶しておりそれに囚われている。一方、同僚のキョウはウィルの魂の選択に助言し決定権を持つ、過去に生きたことはない。

ウィルは自分が選択した魂が生まれてから死ぬまでをモニターで見守る。ある日、その中の一人が自死と思われる死に方をする。唯一、生まれてからウィルを記憶していたアマンダである。その死に納得いかないウィルは答えを探し始める。

空いた生の枠に入れる魂を選ぶ作業も行われる。5人の候補者がやってきて9日間のうちに振り落とされていく。この過程の中で、エマというレベルの高い魂によって、ウィルは長年抱えてきた痛みを解き放すことになる。

この映画では選ばれなかった魂は消滅の道を辿るけど、個人的には元いた魂の集まる場所に戻ってさらなる修行に励んで欲しい。ストーリー的には、生まれるか消滅か葛藤する魂より、面接官ウィルの葛藤がメインになっているけど、元人間が魂の選別という高尚な場にいるにもかかわらず、過去生を引きづっている設定が残念…

ウィルと同じように魂の面接官をしている女性が出てきたけど、無数の面接官が魂の選別をしているのだろうか。

空いた生のモニターがオレンジ色に変わったのが9日目?受精してしばらくすると魂が入るというけど、多分それを表しているんでしょうね。

ちなみに、なぜVHS?とか陳腐な疑問を持つのはやめましょう、すべてはメタファーであるという言葉がしっくりくる。
ミッシー

ミッシー