人はいつから自分が「大人になった」と分かるんだろう?そんな問いかけの1本。
子供の正直さを失った時か?はたまた、自分が親になったり、保護者になったりして、「自分から素直さは失われてしまった」と気づいた時か?
結局、大人も子供もスペクトラムの直線の上にいて、はっきりと「大人」「子供」って区別は出来ないのかなと思わずにはいられず…子供だからたくさん素直にものが言える、大人だから素直になれない。この世界はそんな判断基準じゃないのかもしれない。
ただひとつ、「子供だから考えてない」と思っちゃいけない。「自分であることこそがパワー」ってセリフが頭に残ってる。
同じ「子供らしさ」をテーマにした作品というと、『ベルファスト』が思い浮かぶけれど、これは『ベルファスト』の先をいったな、と考えずに居られなかった。
マイク・ミルズ監督の独特な時間の流れがあまり得意じゃなかったけれど、映画館で見てみたら心地よかった。