叔父と甥というのは斜めの関係にあり、叔父は実の父親では言えないアドバイスを甥に伝えたりするものだ。ところが、本作では実の父親が壊れちゃっていて、また母親も父親にかかりっきりになっているので、叔父が両親の役割を兼ねることになる。母親に対する演技の儀式につきあったり、甥に感情をぶつけてしまったときに母親が作った修復マニュアルにしたがって謝罪するところなど微笑ましい。
インタビュー場面の子どもたちはとてもしっかりした言葉で応えていて、出来過ぎさんな感じがする。子どものときの自分ではムリだったな。けれども、こうした子どもたちが未来を作っていくのだという、妙な安心感もあった。
突然甥っ子の面倒をみることになった男という映画には、最近では『アマンダと僕』なんてのがあった。これも佳作。
