むかで

カモン カモンのむかでのネタバレレビュー・内容・結末

カモン カモン(2021年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

この語り方良いな、不自然じゃなく主人公の気持ちを文章にできる
ずっと胸が苦しくて温かかった
生きていくのって本当に大変で愛おしい
途中からジョニーはジェシーのことが可愛くて堪らないんだろうなと思って涙が止まらなかった


「母たち:愛と残酷さについて」 ジャックリーン・ローズ
母性とは我々の文化において完全な人間とは何かという葛藤を埋める場所だ。母親は個人や政治の失敗、あらゆる問題への究極の生贄であり、すべてを解決するという不可能な任務を負っている。
我々は母親に社会や我々自身の最も厄介な重荷を押し付けている。母親は人生の困難な暗部に直面せざるを得ないのだ。なぜ物事を明るく無垢にするのが母親の役目なのか。

僕がなぜ録音が好きか
録音がクールなのは音を永遠に残せるから
平凡なものを不滅にするってすごくクールだ

ママはいつも言う「泣く子は嫌い」って
だけど一度ママに言ったんだ「僕は泣くかも、人間は泣くんだよ」って
だけどママは「あなたは強くならないとダメよ」って言った
そのことが何よりもイヤだ

言葉じゃ傷つかないという考え方がものすごく つらい
相手を知らずに批判し、知ろうともしない

接点を見つけようと僕も合わせる
あの子は間接的に何かを伝えたいんだ
だから僕も心を開いてあいつの話を聞こうとするんだ
そして真剣な顔で見つめる
でも冷たく拒まれ、自分がバカに思えて傷つく
笑って話してるけどその時はイラつく
→鬱の友達の相手をしていた時のことを思い出した
友達の命に関わることだと思って真剣に言葉を返しても、それを笑われたり軽く受け流されたりするとすごく傷ついて、本気で言葉を尽くした自分が馬鹿みたいで恥ずかしくなる
でも多分友達はそうやって軽く返すことしかできなかったんだろうなと今では分かる
いや、当時から分かっていたから、それを責める気持ちなんて微塵も生まれなかった
本気の言葉に本気で返したくて、本当に大事な時に間違えたくなくて、いつも何て言ったら1番気持ちが伝わるのか言葉を選んでた
でも傷ついていたことは確かで、悲しいよねってあの時の自分を抱きしめてあげたい
あの時の友達も一緒に、抱きしめてあげたい

僕を愛してくれたけど、僕のすべては分からない
僕もママのすべては分からない
それでいいんだ

大人は子供の気持ちを理解してると思う?
絶対に 多くのママは理解してる
だって、そう思うから

誰にも言わないでおこう、恥ずかしいから
→なんて、もしこの歳の頃に親やそれに近い人(そうでなくても、ただの知らない大人でも)に言われたら、これは恥ずかしいことなんだと思ってしまうだろう
それ以降の人生、自分で物事の判断を出来るようになるまでずっと
9歳でそれは恥ずかしいことではないと言いきれるのは本当にすごいと思った

未来を考えたことはある?
起きると思うことは絶対起きない
考えもしないようなことが起こる
だから先に進むしかない、先へ先へ

僕は大丈夫
大丈夫じゃないかも
でも 大丈夫だ
僕たちはゾーンからはみ出た、回復ゾーンの外だ
だから、大丈夫でなくてもいいんだよ

怒ってる?泣いてる?ちゃんと対応したい
そばに おいで
→あなたに本気で向き合いたいと、言葉にするのって信じられないくらい難しい
本来恥ずかしいことでも難しいことでもないはずなのに、これから先誰かに言える日が来るのだろうかと思うほど難しいことだと今は感じてる

すごく楽しみ 私が世界を変えられるから
もっといい世界にする
でもなぜ十代の私がそんな心配するの?
何かヘンよ
むかで

むかで