このレビューはネタバレを含みます
日本アカデミー賞受賞の凱旋上映とかで、
この時期に再上映していたので鑑賞。
トランスジェンダーの凪沙と、育児放棄の母親の元で育った一果のストーリー。
心にしがらみを抱え孤独に生活していたが、共に生活していくうちに徐々に心を開いていく。
最初は全く交わることのない2人だったが、一果のバレエの才能に心を奪われて、実親ではないけれど一果を支えたいという思い、
そこから母親になりたいと願う凪沙と
それに応えてどんどん才能を開花させていく一果の描写がとても美しいと感じた。
なによりもストーリーの終盤、
凪沙さんが見た、スクール水着を着た女の子の幻想と一果が砂浜で踊りながら海の中に飛び込んでいくシーンに
しがらみから解放されて自由になっていく2人のメタファーが感じられて鳥肌がたった。
ラストシーンのオデット姫のバリエーションを踊るシーンはただただ圧巻。
館内でも拍手が起きていた。
映画館で鑑賞できて良かったと思える一作だった。
