南森まち

ミッドナイトスワンの南森まちのレビュー・感想・評価

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)
2.9
新宿のショーパブに勤めるトランスジェンダーの主人公が、ネグレクトを受けた親戚の少女を預かることになる。最初は反目し合う二人。あることをきっかけに次第に心を開いていくのだが…というお話。

「日本でLGBTQのヒット作品をつくることで、問題を広く知ってもらう」という監督の図が成功している、価値のある作品だと思う。成功した一番の要因は、日本人全員が知っている「元SMAPの草なぎ剛がトランスジェンダー役を務める」という話題性だ。
ショーパブのダンサー達が「家庭内の虐待って本当にあるんだね、そんなのニュースの中だけだと思っていたわ」としゃべるシーン。2023年現在の、大半の日本人にとってLGBTQも「TVの中の世界」だ。笑ったけど哀しいギャグで笑えねー…😔

実はゴリゴリのバレエ映画だったり、草なぎが主人公ではなかったりするので不意を突かれる。

作中の「人生のすべり台は一度滑り始めると止まらないのよ」という言葉はとても重かった。
日本を舞台にしたという点では新しくて面白い映画だけど、グローバルにはよくある映画、かな…
楽しめたけれどこの点数にします。