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ミッドナイトスワンのlukeのレビュー・感想・評価

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)
4.3
先行上映にて視聴。トランスジェンダーの女性と、女性と暮らすことになった少女の物語。最初は子供が嫌いだと言っていた主人公の女性がバレエを踊る少女の姿に心を奪われ、少女の心に触れ、徐々に母性に目覚めていく。その姿を草なぎ剛が演じている。男性的な骨格の草なぎが演じるからこそ生じる哀しみやTGの置かれている残酷な現実をスクリーン越しに目の当たりにし、序盤から泣けて仕方なかった。また主人公と同居する少女を演じる服部樹咲のバレエのシーンが大変に美しい。光の入り方と服部樹咲の美しい踊りが幻想的な空間を作っていてバレエ好きの鑑賞にも耐えうるのではないだろうか。思春期ならではの瑞々しい表現や友情もあり、とても心惹かれる。結末は悲しいものであるが、少しの温もりと希望が残る良作。
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