本作は草彅剛にとって俳優キャリアハイになるであろう作品であると思える。
あまりにも切なくそして哀しい…
決していい話ではない。
最近LGBTQを題材にした作品は多いが、本作は置かれている人達の過酷な環境をある意味剥き出しで描かれており、目を背けたくなるシーンもあり胸に迫りくるものがスクリーン全体から伝わってきた。
そして作品全般を通じて感じるアンバランスさ。
慣れないハイヒールを履く草彅剛とこれまた慣れない新人女優との組み合わせ。
このあたりも本作全体を何とも言えない雰囲気を醸し出しているのであろう。
凪沙が一果に豚の生姜焼きを作り一緒に食べるシーンは本作で一番しみじみと深い感動を与えてくれた良いカットであった。
改めてSMAP後の新しい地図の三人は、本作含めて優れた作品に出演し、俳優としての高い技量を感じる。
ラストも余韻が残っていい!