眼鏡の錬金術師

サイレント・トーキョーの眼鏡の錬金術師のネタバレレビュー・内容・結末

サイレント・トーキョー(2020年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

クリスマスに起こる劇場型犯罪を描いたサスペンスもの。
第一印象は真下正義っぽいな、と。

冒頭フェイクの爆破を起こし、犯人は総理大臣との1対1の対話を要求。要求が通らなければ本当の爆破テロを起こすと脅してくる。

爆破予告が出されているのに予告場所で大勢の若者がお祭り騒ぎをしてるシーンは若者のバカさを象徴しててなんか嫌だったけど、実際にありそうだなとも思った。
渋谷の爆破シーン。国民がバカなのは仕方ないが、警察の規制がうまくいかなすぎではないかと。まあ、事実かわからない爆破予告に対して、JR止めたりとかまではリスクがありすぎてできないってことなのかな。

犯人の抱える真相までは良かったけど、そこからの展開はあんまりかなあ。刑事もほとんど何もできてなかったし。
犯人の心変わりとか思想もよう分からん。
あれだけの意思と狂気を持って爆破テロに及んだのに、最後佐藤浩市に「信じてみないか」って言われて方針変更するのはどうだろうか。最後までやろうとして警察に止められるなら分かるけど、自分で始めて自分で辞めちゃうのかよと。
しかも戦争を止めるために戦争を仕掛けるってのはどうなの?実際渋谷の爆破で相当殺したでしょ?それは夫の思いを知ってる犯人がやらかしていいわけ?背景にどんな思いがあるにせよ、あんだけ殺して最後自分で死に方を選べるなんて虫が良すぎるやろ。テロを美化すんなよ。殺しは殺しやぞ。

あとわざとなんだろうけど、主人公のいない群像劇っぽいつくりにもなってたけど、これもあまり効果的ではなかったかなと。

ただ作品からにじみ出るお祭り感とかエンタメ感は出せてたと思う。