KeiRalph

由宇子の天秤のKeiRalphのレビュー・感想・評価

由宇子の天秤(2020年製作の映画)
3.9
たしかに、天秤だった。

「ドキュメンタリーは嘘をつく」とは森達也氏の著書名ですが、作り手側の作為によって、主義や主張はどちら側にも委ねられる訳で。

そんなドキュメンタリー作家が、自ら作り出した作品に振り回される、という内容かと思いきや、更にとんでもない要因が我が身に降りかかる事になり、その狭間で思い悩むという、予想以上の展開の作品でした。

由宇子にとって、虚を暴き、真実を写す鏡としてのファインダー。それを自らに向ける事になろうとは。

◯ベストシーン
 父親が経営する学習塾に手伝いで指導しに来る由宇子。その態度に、生徒にはよきお姉さんとして好かれているであろうことが伺える。しかし後半になるにつれ、それが段々辛くなってくるんですが…
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