taiking

由宇子の天秤のtaikingのレビュー・感想・評価

由宇子の天秤(2020年製作の映画)
4.2
またすごい邦画に出会えた!

上映時間160分弱、それなのに1秒も冗長さを感じさせず常にこちらをスクリーンに引き込んで来る凄い作品でした。こんなに重いストーリーだとこっちもめちゃくちゃやられちゃうパターンもあると思うんだけど、そこまで行きすぎずにポイントポイントで「いやこれどうなるんだ・・・・」っていう展開を入れてきてる辺りが上手い

この作品自体のメッセージ云々は一言じゃ言いにくいんだけど、まさに「由宇子の天秤」というのはジャストなタイトル。この作品を観て「我々の天秤はどう動くか」と考えることが大切なのかな、どうなんだろ。まあそんな難しいこと考えなくても映画として普通におもろい。

ただ大きく気になる部分。正しさとは何か、という部分はもちろんハッキリしないんだけど、だからこそ由宇子がなぜここまで強く執念を持って動けるんだろう・・・と思ってしまった。ドキュメンタリーの作品だって大切な生徒だって守りたいのは分かるんだけど、なんでここまでこの人は強く動けるんだろう、と。その原動力が見えにくくて、あくまで「フィクションの人」だなあ。とは感じてしまう

補足。この映画を知ったのは『サマーフィルムにのって』でビート板を演じていた河合優美さんがめちゃくちゃ魅力的だったからなのですがこの作品でも最強でした。これからが楽しみ
taiking

taiking