こしの

アントマン&ワスプ:クアントマニアのこしののネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

脚本が良くなかった。キャシーの……セリフは忘れてしまったが、良き人間でありたいというテーマが描かれるのかと思ったら、そうでもなく。
おばあちゃんはずっと話したがらず、歩いてる時話せよ、と思った。後ろ暗い事だから話しにくかったのかもしれないけど、もう少し脚本や演出でどうにか出来ただろう。
あと敵も主人公たち3,4回捕まえてるのに、隙を突かれてその場で逃げられすぎ。ちゃんと拘束してほしい。
世界観も、量子世界の新たな広がりを見せてくれると思ったが、そんなことは無かった……。GotGシリーズや『ソー バトルロイヤル』の宇宙は決して新規性があったわけではないが、独自性が感じられた。面白い宇宙人は多くいたが、世界観自体は卑小化したように感じてしまった。
カーンもヴィランとして格がないというか……前半出てきた時は悪くなかったが、アントマンに攻め込まれるといちいち大声あげてリアクションするし、いざアクションしてみたら動きが全部大仰で、その割にチマチマと一人ずつ……。サノスと比較してしまうと、格の違いを感じざるを得ない。
ラストはカーンを応援してしまう始末。

2千人くらいカーンがラストに出てこないとアベンジャーズと張り合えないぞ、と思っていたら本当に出てきた。意外性がなくて笑ってしまった。

これは宣伝も良くなくて、カーンという新しい悪役が出てくるんで……みたいな言い回しをするせいで、どうしてもサノスと比較してしまった。期待感を高めないで欲しかった。
今回倒した、量子世界で会ったカーンはあまりに小物……。
「四天王の中でも最弱」とか、やらないよなと思ったらやるし。
観客の想像力と同じ規模で映画を作られると、基本的には退屈なんだなーと思いました。(お約束的な演出だったらまた別だけど)

今後は、こんな雑魚(カーン)が何人集まったところで、と思ってるところでアベンジャーズがボコボコにされて「やばっ……」とする流れなんだろうけど、宣伝のせいで意外性がなくなってしまった。
新規層は「なんか今回のボス弱かったね」で済ませるのを、原作ファンがニヤニヤ楽しんでるくらいのバランスの方が、シリーズとしては楽しんで見れたと思う。
いや、もしかしたら強大な悪役として今作のカーンを描けていたつもりなのだろうか? こんなに強いカーンがいっぱいいる……ってなる想定だったのだろうか?

色々肩透かしだった。
こしの

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