風来坊

ヒットマン:レジェンド 憎しみの銃弾の風来坊のレビュー・感想・評価

3.0
かつては裏社会でその名を知らぬ者はいない伝説的なヒットマンだった男。引退して平穏な生活送っていたある日、最愛の息子が無残に殺されてしまう。復讐のため男は再び銃を手に取り、巨大犯罪組織との対決に挑む。ハードボイルドアクション作品。

原作は人気のグラフィックノベルだそうで雰囲気が漫画チックです。ダークで現実的なのになのにどこかファンタジーな雰囲気は「シン・シティ」に若干似ている感じです。

監督は芸術家としても知られているそうです。監督と脚本の他に美術も担当していて、陰陽を利用した映像やお洒落な衣装など美術面では芸術家ならではこだわりを感じさせます。ところどころのアーティスティックな構図や映像も芸術家らしいなと思います。

ストーリー展開はチャプター形式。独特な台詞回しなどクセが強い。
あれだけ息子殺しに怒り心頭だったのに、終盤の甘さは伝説的なヒットマン感を台無しにしているように思える。ところどころの詰めの甘さもあり、これでよく今まで生き残れたなと疑問。

アクションシーンは銃撃戦中心。爆発など派手な物はありません。もっと激しい銃撃戦が数多くあるかと思いましたが、中盤に長めの物がある意外はそれほど印象に残らない。しかし、2丁拳銃で敵を迎え撃つシーンはカッコいい。

人生の悲哀というか結末は捻りが効いていますが、私は好きではありませんでした。まあイタリア映画らしい締め方とは思います。ハードボイルドを独特な映像で描いており、まずまず楽しめた作品でした。

まとめの一言
「老体に鞭を打つ」
風来坊

風来坊