AmiHaru

エルヴィスのAmiHaruのレビュー・感想・評価

エルヴィス(2022年製作の映画)
4.0
ネトフリで鑑賞。

本作は誰もが知る伝説のロック・スター、エルヴィス・プレスリーの栄枯盛衰を描いた作品だったんですが、まずこの作品を語る上で欠かしちゃいけないのは、オースティン・バトラーの役作りですね。

完璧そっくりとまではいかんでも、画面に映ってる彼はまるで“エルヴィス”そのものでしたし、歌唱シーンに関してもオースティン本人が実際に歌っているとのことで、彼の役者魂が画面越しにひしひしと伝わってきました。
特に晩年のエルヴィスを演じた時の彼に関しては、もう鳥肌モノでしかなかったです。

また、こちらも言うまでもないんですが、作中に登場するトム・ハンクス演じるマネージャーが、とにかく悪どい!(笑)。
トム・ハンクスに関しては、今まで観てきた作品だと善人の役が多いイメージでしたので、ここまでの悪役演技を観て、改めて役者ってすごいなって思いました。

ちなみに劇伴曲にやたらとヒップホップが使われている印象があったんですが、あれはそもそもエルヴィスの音楽のルーツが黒人音楽だからなのかなと思いました。

そして、本作は当時のアメリカの時代背景や、音楽業界の光と闇にも焦点を当てられていたんですが、ああいったスーパースターでも、ひたすら搾取され続け、落ちぶれていく様はとても観るに堪えなかったです。

ただ、作品そのものに関しては、エルヴィスをよく知らない方でも楽しめる作りにはなっていたのかなと、個人的には思いました。
AmiHaru

AmiHaru