芽ェ

エルヴィスの芽ェのレビュー・感想・評価

エルヴィス(2022年製作の映画)
3.7
とにかくほんと、スノーマンに腹がたって腹がたってどうにもなりませんな。フレディマーキュリーとかマリリンモンローとかこれ系みんな主人公可哀そうだけど、エルヴィスが一番可哀そうで一番腹が立ったような気がする。奴が言っていた「人を一番だませてもうかる出し物は」…のあの言葉、すごい印象的。狡さ。そして商売は狡さがいるんだという事実への恐ろしさ。だけど人を人と思う心だけは持ち合わせていて欲しかったです。スノーマンていうかピエロなんよね。そういう描写もされてたよね。ピエロっていっても明るく楽しいほうじゃなくてIT的なほうね。

もうひとつ思ったのは、白人種に生まれたってだけで偉いと思い込めるその思想について。黒人は優れた民族じゃないですか。身体能力も高いし音楽のセンスも抜群にいいでしょ。なのにどうして白人種は黒人文化に「成り下がる」みたいな、下発言できるのか全然理解できない。今後はそうでない世界であることを望みます。

オースティンバトラー、特に若い頃の演技時の、目つきのギラつき具合が鋭すぎてこりゃやばいわーそりゃお嬢さんがたもたまらんわなーと思えて、いい演技具合でした。ポスターにもなってるあのピンクの衣装の袖を女の子たちに引っ張られてる時の目つきとか、めっちゃかっこいいよなー。

エルヴィス、あなたの才能を下の世代もそのまた下の世代もずっと感じていますよ。どうか今は安らかでありますように。アルバム持ってるから、また聞き返します。
芽ェ

芽ェ