まき

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!のまきのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます


事前情報なしの状態で鑑賞。

ミュージカル映画とは知らず、
しかも、あの有名な『RENT』の作曲家とは知らず、
アンドリュー・ガーフィールドが主演と言うことも半信半疑だった。


RENTは恥ずかしながら、未視聴だけど
seasons of loveが大好きで
この曲も出てくるかなぁって期待してたけど
そもそも、tick,tick...Boom!がミュージカル作品だった。って言う無知状態。


この作品見て思ったのが
役者(アンドリュー・ガーフィールド)すげぇ。ってこと。
なんか、ジム・キャリーみを感じた。
歌もすごく上手だし。



30歳を目前に焦りだすのは、
万国共通なのかな。
29歳と30歳の間には、とてつもなく大きな壁がある気がする。
それは、日頃の生活に不満があるからなのか
夢を捨てきれずに心にしまったままだからなのか
10代の頃に思い描いていた未来との違いからなのかは
分からないけど…
とかをダラダラ考えながら観てた。

ジョナサンも
周りと比べたり、彼女や友人、同僚たちの言葉に考えさせられたり、将来への不安とか葛藤とかが痛いほど伝わってきて観てて辛いところもあった。
しかも、『RENT』の初演前日に亡くなるって…
言葉が出てこない…。

人の最期を描く作品ほど、切ないものはない。
直接的ではなくても、あぁ、この人は確かに存在していたんだ。って分かった瞬間切なくなる。
(特にエンドロールとかで流れる本人映像・写真が!)


マイケルが勢いで伝えた病気のことは
『数日前』に分かったんじゃなくて
本当は、ジョナサンに相談があるんだけどー…って電話してた時には分かっていたんじゃないかなー。
きっと本人は、勢いで伝えるつもりはなかったんだろうなって思ったら、めちゃくちゃ切ない。

マイケルには、
30年後の未来は
HIVは不治の病ではなくなりつつあるし、
同性婚も進んでて、少しずつではあるけど好きな人と愛し合える世界になってるよ。って伝えたい。

本当、いい友達だよ。マイケルって。


最後の方は、seasons of loveの歌詞を思い出しながら
あぁ、この人が、あの素敵な歌詞を書いた人なのか…って噛み締めながら泣いてた。
『時間』とか『愛』とか『死』とか『疑問点』とか通ずるものはあって、胸がいっぱいだった。

常に疑問点や感じたことをメモして
弱音を吐きなら、私生活の悩みは後回しにして
ひたすらに音楽に向き合い続けていた彼の生き方が好きです。


スコアが星4ないのは、この作品の歌はいまいち好きになれなかったから。でも、歌詞はすごく素敵でめちゃくちゃ泣けた。

ジョナサンには天国での疑問点を作詞作曲してもらって
生まれ変わってブロードウェイで上演してほしい。

とりあえず、『RENT』を観なくちゃ!!!

あと、多分だけど
Sundy?の歌の時、めちゃくちゃ有名なブロードウェイキャスト?(たぶん)の人たち出てきてなかった?気のせい??
まき

まき