このレビューはネタバレを含みます
人生に絶望した男が死ぬまでの48時間を淡々と、アンニュイに描く。見ることができてよかった。
アランは自死を確信するために、友人たちに会ったのだろうか。それとも、救いを求めたが、やはり深い絶望に陥ったのだろうか。深掘りされなかったが、時代背景的に、彼の心が侵されたのは、アルジェリアで地獄を見たからか…?
パリのカフェに座り、行き交う人々をただ眺めるシーンが印象的。人は孤独。誰もが自分を通り過ぎていく。平凡な幸せも、社会的な成功も、左岸のブルジョワたちの暮らしも、何もかも無意味に思えるのだ。