破 壊 神 降 臨 。
破壊者か、あるいは救世主か―――。
…まぁロック様が大暴れしてくれればどっちでもいいんだけどね(オイ)。
昔々の王国カーンダック。
かつてこの国の民は王の圧政によって苦しんでいたが、奴隷出身のテス・アダムが究極の力を得て、王を倒したという。
時は流れ現代の都市カーンダック。
やっぱり人々は国の圧政に苦しんでおり、大学教授のアドリアナ教授はどうにかする為にとんでもない力を持つ「サバックの冠」を手に入れようとするが、敵軍に追い詰められてしまう。
アドリアナは洞窟にテス・アダムが封印されていたことを知り、復活の呪文を唱えると、テス・アダムが大復活!!!
そのまま敵軍をボコしまくるが少々やりすぎてしまったので、彼を捕まえる為に、どっかで見たことあるような既視感まみれの面子(爆)で構成された超人ヒーローチーム、JSA(ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ)が送り込まれる。
テス・アダムとJSAは激しい戦いを繰り広げるが、「サバックの冠」を狙う国の悪党の魔の手が迫ってきて…。
アメコミ超人ヒーロー「シャザム」シリーズに登場するヴィラン、ブラックアダムの活躍&大暴れを描いた、スーパーヒーロー映画。
主演はお馴染みマッチョ俳優のドウェイン・ジョンソン氏。
(以降、「ロック様」で。)
そして監督は「蝋人形の館」や「ロスト・バケーション」といったホラー映画や、「アンノウン」「トレイン・ミッション」等のアクション映画を手掛けたジャウム・コレット=セラ氏。
自分はDC映画をそこまで追ってる訳ではないし、最近のMCU作品にも不満を言っちゃう位にCG系アクションが好きじゃないが、主演がロック様と聞いたら話は別だ!!!
ロック様が超人マッチョになって大暴れすると聞いたらこりゃ見るしかねぇ!って事で劇場へ。w
この映画、一言で表すなら、メッチャ大味!w
恐らくMCU作品みたいなストーリーが丁寧すぎる(でもその所為でドンパチが消えてしまったような)内容を期待して見に行ったら、確実にズッコケる、そんな映画。w
本作は豪快なアクションが多く、話もかな~りテンポが良いので終始飽きることなく楽しめますが、それにしても話はかな~り雑だし、ツッコミ所も満載。w
「てっきり悪いヤツかと思ったけど、今作のロック様、普通に良い奴じゃん!」というツッコミを入れる暇すらもない。w
そもそも舞台からしてなんか悪い政府に支配されてるっぽいけど、最終的にそこら辺はうやむやにされて終わるし人々が一致団結して立ち向かう展開も軽~い。w
後、今作のブラックアダムことロック様、ムチャクチャ強いから全くと言っていいほどピンチにならなかったりするので、終盤はどうにかして彼をピンチにするが、そのピンチの作り方も無理やり感が否めない。
(彼を復活させる為の自己犠牲なメガンテ&メガザルを使うタイミングも何か変。戦う前に普通に蘇生すれば良かった気がする。)
ついでにテンポ優先だから作中人物の描き方も全体的にアッサリ塩梅。
過去作と繋がって無いので予習とかはしなくても入り込めるけど、それでももうちょっと深く描いてもいいんじゃないの?と思った。
そんな大味!脳筋!な本作だが、そこはベテラン監督のジャウム・コレット=セラさんの手腕だけあって、気軽に楽しめるエンタメ大作に仕上がってる。
個人的に同監督&同主演の前作「ジャングル・クルーズ」がイマイチな出来だったので危惧してたが、今回はロック様無双!という事で豪快さがプラスに働いた気がする。
本作は兎に角、序盤から終盤までロック様が大暴れしまくり。
軍隊を単身で壊滅させるわ、超人まみれのヒーローチームを全く動じずにボコすわ、空飛ぶ超高速バイクにもアッサリ追いついてぶっ壊すわと、痛快丸かじり!な大暴れ!!
何しろ超スピードで移動しまくって、電気をぶっ放して相手を骨にして、銃弾やミサイルを跳ね返しまくるんだもの!!!w
ロック様のパンプアップさせまくった肉体も相まって、その超人っぷりに説得力を持たせている。こんな奴、誰も勝てません。w
敵対する相手も悪い連中は容赦なくトドメを刺すし、ラスボスの倒し方も思いっきり力任せなフェイタリティ。
その容赦のない大暴れっぷりは見ていて清々しかったですね。
(その所為で生真面目なJSAのリーダー君に怒られますが。w)
超人ヒーローチームのJSA達も、スゲェどっかで見たことある連中すぎて逆に面白い。w
空を飛ぶ黒人のリーダー(武器は銃や盾ではなくモーニングスター)に、
空間を歪める魔術師(幸い(?)医者ではなかった)、
巨大化できるお調子者(マスクが某全身赤タイツの人そのまんま、絶対新作でネタにされる)、
嵐を起こす黒人女性(一番そのまんまやん)と、
「元ネタあるんだろうけど、流石にマーベルに怒られるぞ!」と言いたくなるような面子なのがツボる。w
まぁ、MCU作品の「エターナルズ」でもスーパーマンそっくりな能力のキャラを出したり、そもそも「スーパーマン」なる存在を茶化してたので、特に問題はないのだろう。きっと。www
アクション演出はCGメインだが、ロック様のムキムキボディでパワフルに展開される為、説得力がある。
特に最初のアクションでは火薬がバカスカ爆発するし、戦闘ヘリや装甲車が豪快にぶっ壊れまくるので大満足致しました。
強いてアクション方面の文句を言うならば、物語がクライマックスに進むにつれてアクションのテンションが下がっていってしまってるのが難点。
最初は近代兵器を相手にしていて火薬も満載、中盤のJSAとの戦いもバリエーションに富んでるので楽しめるんだけど、問題なのはラストバトル。
ぶっちゃけラスボスは伏線貼ってあったけど、ぶっちゃけぽっと出感が否めないし、単身のCGアクションキャラなのでどうにも盛り上がり切らないのが残念。
主人公のピンチの方法も無理やり感があったし…。
(とは言えラスボスの倒し方は豪快過ぎて良かったが。w)
そんなこんなで荒い箇所は多いし、極悪すぎる主人公を期待したら肩透かしを食らうかもしれないが、ロック様の大暴れ超人アクションは豪快で愉快だったし、勢いがあってテンポも素晴らしいので、アクションエンタメ映画としては十分楽しめました。
過去作の予習の必要も特にないし(しいて言うなら「シャザム!」位)、最近の大作の中では尺も2時間と気軽に見れるので、気楽に劇場に来てロック様無双を脳死で楽しんでくださいな。w