このレビューはネタバレを含みます
ハリウッド創世記の狂乱からトーキー映画の時代へと変化していく中で起こる栄枯盛衰の群像劇。ものすごいテンションで駆け抜けるあっという間の3時間!チャゼルお得意の音楽と映像が完璧にシンクロした隙のない演出で、観ているこちらもハイになっちゃいますね。
ゲロとかウンコとかオシッコとか下品な笑い大好きな自分はめっちゃ笑えた。冒頭のパーティーシーンの酒池肉林っぷり!『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を超えてます!
そして、マーゴット・ロビーが凄過ぎた。こういう奔放で頭のネジが外れた女性やらせたら右に出る者はいないな。ブラッド・ピットの哀愁漂う演技も素晴らしい。
あと、特筆すべきは音ですね。atmosのオブジェクトベースをフルに活かしたサウンドデザインは映画館で楽しむべし!!!
時代の変化にどう対応するかっていう話でもあって、チャゼル自身もストリーミングの勢いが増してくる中で他人事ではないよな。
ラストのモンタージュ、無数の映画製作者の努力の上に映画史が紡がれていくことを実感し、今この映画を自分が映画館で観ていることが感慨深かった。最後のマニーの涙を流しつつも笑顔なのも印象的ですね。その時代に精一杯自分たちの作品を作って映画史という大きなものの一部になれたことの喜びなんだろうか。