ハリウッドに対して、映画製作に関して、歴史を追いつつ、栄枯盛衰の普遍さを描いている映画だった。
ただし、ワンスアポンアタイムインハリウッドとコンセプトが似てる上に演者まで丸被りさせたのは良くなかったんじゃないだろうか。勝てない敵に挑んでしまった感じ。
ベースの部分はララランドにも似ていて、チャゼルのハリウッドへの憧憬はよくわかった。
役者達の演技は全員素晴らしかった。特にマーゴットロビー。何でもやる度胸の強さには頭が上がらない。
チャゼルの振り幅が色々あるのも段々わかってきたけど、やっぱり彼は音楽を描く方が良い。今作も音楽が引き立てるシーンが多々あって盛り上がっていた。意図してかわからないけどララランドで使用している曲のセルフオマージュかの様に旋律がそっくりな曲があったり、新鮮さに欠ける部分もあったけど。
破茶滅茶やってる中での長回しのカメラワークも見応えあった。
華やかでぶっ飛んでて下品で、色々な要素が詰め込まれたエネルギー過多で忙しい映画。良くも悪くも。ただし、いかんせん長い。
23.02.26 TOHOシネマズ日本橋