Seira

バビロンのSeiraのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
2.3
酒池肉林とはまさにこのことですね。
一見煌びやかに見える世界もきったない。
サイレントからトーキーに移り変わる時代。
「雨に唄えば」だ。
盛者必衰。遺物となってしまった人たち。
“I just want to be part of something bigger, I guess.”
消費されていく存在なんだな。
仕方ない。
少なくとも死んだ後も語られることだってあるし長く残る、遺る。
作品は残る。
あまりキャラクターの心情が描かれることはなく淡々とものすごいスピードで衰退する様が描かれていくわけだけれど、その中でもJackには思い馳せてしまうな。
映画は発展するべきだと信じていても自分が同じ波に乗ることはできない役目を終えた存在だと悟ってしまったんだなあ。
声を笑われてしまってるシーンでThe Disaster Artistを思い出した。
どのくらいの人間が彼らと同じ憂き目にあったのだろう!
シンプルに映画作るにあたって軽く人が死んでくのも驚いたけどそういう時代もあったのか。
日本でも河原者なんて呼ばれていたけれど、モラルがないと芸術として認めてもらえないのね。
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