方眼

追跡の方眼のレビュー・感想・評価

追跡(1947年製作の映画)
4.0
1947年”Pursued”。変わった作品だ。母と二人の子供の家族に、拾われた謎の子ジェブ。ミッチャムは新人だがアゴ割れており背も高くて堂々たる主役。陰影付けすぎのモノクロ撮影効果、翳りのある人物造形、ツイストする中盤から後半、明らかにダンヴァース夫人からの流れジュディス・アンダーソン、総じてノアール西部劇。ママがキー。ジェブの記憶、光る蹄鉄とブーツが父の亡霊だとすると、この話は「ハムレット」。家族の幸せなひとときにママがサンタフェで買ったオルゴールで”ロンドンデリーの歌(Londonderry Air)”。この曲はアイルランド民謡、カラム家は北欧系移民なのかな、ヒロイン名もソーだし。強弱のシナリオ、キャラ設定と場面演出がキビキビ。コイントス、町の賭博、殺したくない殺し、人々の表裏。展開にあわせてロンドンデリーのフレーズも変化、音楽マックス・スタイナー。
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