追跡の作品情報・感想・評価

「追跡」に投稿された感想・評価

母親の存在が不気味に画面を支配する。
クライマックス、テレサライトがミッチャムを助けて!と懇願する場面で、母親がまったく視線を合わさず涙目で反対側を見てる場面をカットバックが緊張感を盛り上げる。
ライトがミッチャムの元へ駆けていくと母親とライフルナメの引きになり、ぶん殴られこけるところをズームカット。そのすぐあとに銃声がなって、全員のリアクションが繋がれ、母親がライフルを手にし撃ち抜いたことが明かされる流れが『白熱』で見せた流れては消え去るサスペンスよりかは、落ち着いた怖さがある。
従軍は、帰郷は、葬式は、追手たちは、列を作るため。
酒場が裁判所に。郵便局が結成式の会場に。
靴は音を立てるため、輝くため。コイン、帽子、コート、拳銃は投げ捨てるため、ボトルは机の上を滑るため。拳銃は輝くため。鶏は、牛はなくため。ルーレットは回るため。窓は割れるため、覗くため、風がチラリと入ってカーテンを揺らすため。
喧嘩するのは水をぶっかけられるため。絶壁の高低差、閉塞感、暗闇はサスペンスのため(撮影、ジェームズ・フォン・ハウ)。
ノレなかったので、点数はかかない。
往年のスター女優テレサ・ライトと若きロバート・ミッチャムが共演したラウォール・ウォルシュ監督のサスペンス映画的な異色西部劇。西部劇と言えば、ほこりが舞う荒野で拳銃を撃ち合ったりする作品が多い感はあるが、この映画の舞台は西部劇風であるものの、現代劇にも見える不思議な感覚。

誰かに追われて殺されそうになっているロバート・ミッチャムが映り、彼に食糧と水を差し入れに来たテレサ・ライトの荒野の廃屋から物語が始まる。
物語は、1900年のニュー・メキシコが舞台。少年ジェブは、メドラ夫人に助け出されて育てられた。メドラ夫人の息子アダム、娘ソーリーと共に育てられたが、青年になったジェブ(ロバート・ミッチャム)とソーリー(テレサ・ライト)は相思相愛の仲になっている。
アメリカとスペインの戦争が始まると、ソーリーのコイントスでジェフが出征することになり、負傷した英雄として帰還する。
そんなジェブを付け狙う男グラントが居るが、何故ジェブを狙うのかは最後まで判らない。このあたりがサスペンス的であり、上手いラウォール・ウォルシュ監督の演出。
そして真相が明らかになるクライマックスへ……。

いやぁ~、だんだん盛り上がる映画の雰囲気が心地良く、クライマックスでさまざまな謎が明白になるあたりは気持ちが昂る感じが良い!

映画クレジットでは、テレサ・ライト、ロバート・ミッチャムの順だが、若きロバート・ミッチャムの冴えた演技が光る作品であった。
cinemaQ

cinemaQの感想・評価

4.5
めちゃめちゃ歪で面白い。
テレサ・ライトのランプとか夜のシーンが美しい。
不思議な運命の下に生まれたミッチャムが図らずも愛しの女の周りにいる他の男を殺して回る羽目になってしまい、街のガンマンに追い立てられる西部劇。
終盤の影に追われるようなチェイス、無音のサスペンスが光る。
過去に纏わるシーンがちょっとホラーチックな辺り好きよ。
特に彼が朽ち果てた実家に初めて行く場面は名前のない不気味な墓を見詰めてから雷がなるまでの編集の唐突さが恐ろしい。
後、ヒロインとの初夜の場面は陰影のせいもあるのかどこか館系の怪奇映画のようだ。
イシ

イシの感想・評価

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なんだろ、母と子どもたちの話にするんか母娘のバトルものにするんか西部劇にするんかミッチャムさん(素朴)とテレサ・ライト(貞淑)の話にするんかどれかにせんかい! と思ったウォルシュだった。
オチなんやねん。
「白熱」と並んでウォルシュのマザコン趣味が爆発している。怖い。
幼少時に訳あり風な女性に助けられ、女性の実子と共に育てられ成長した男が、生家に纏わる謎の理由により西部の男社会の中で憎まれ、拒絶され追われていく。少年期に受けた衝撃の体験が悪夢となり渦巻くイメージが禍々しく、ノワール的な味わいになっている。主役がやたらどツボに嵌まっていくのだが、銃社会だから起こるアクシデントばっかり。若いロバート・ミッチャムがセクシー。
2017.12.24 DVD(字幕)
shun

shunの感想・評価

3.0
ラオール・ウォルシュ監督は全然知らなかったが、『白熱』というギャング映画がやけに面白いらしい。見る予定。
主人公が何考えてるかわからん顔をしてるくせに、ナレーションで実は弱気とわかったり、一方かっこいいときもあったりとキャラがぶれてる。
オチが全然解決してないように思えるがとにかく面白い。
周りからドンドン追い立てられるミッチャムが緊張感あって良い。
あと全体的に夜のシーンの撮影が突出して良い。
義妹の恋人の襲撃をかわす時の闇の深さは素晴らしい。
どうもヒロイン以外心情が単調すぎるきらいがあるのが惜しい。
rico

ricoの感想・評価

3.4
確かにミッチャムは相変わらず他人事のように話している。感情がみえないんだよなあ、と考えてみたら、ただ演技がヘタなのだった。

ノワール風西部劇。良いところがあまりよく分からなかったので、またその内見ようかな。
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