2020.0801
8月が始まってた、いつのまにか。
この世界のどこかにきっとある家族の話。
ここ最近、心がざわざわするような出来事が多くて、感情が波立っていて、そんなわたしに処方されたような作品でした。
シングルファーザーとして生きる山田孝之と娘の生きていく過程がすごく上手く描かれていた。
仕事と家庭の両立、父親と母親を務めることの難しさ、義父母や義兄家族との関わり、妻であり母であり、娘であった川栄を失った悲しみ。
家族の中にある苦しさ、哀しさ、愛情が渦巻いていて、思わず涙してしまった。
山田孝之の娘は、川栄側の家族にとって娘を妹と繋がれる唯一の存在で、川栄を失った深い悲しみを乗り越えることが出来る唯一の希望だったから、そういう気持ちがスクリーン越しに、強く伝わってきた。
不妊治療が上手くいかなかった兄夫婦の心や、義理の息子を自分の息子と思える懐の深さ、作品に描かれてない余白の部分にあったであろう葛藤を想像して、私は泣くしかなかった。
余貴美子が言っていた「人生は思い通りにならない」という台詞、あの表情、どうしてあんな演技ができるの。
何度も見たい。見るべき。やさしさがいっぱい込められた作品なので。
見て後悔することはないです。