久保田靖史

トルーマン・カポーティ 真実のテープの久保田靖史のレビュー・感想・評価

4.0
 現代アメリカ文学を代表する作家トルーマン・カポーティの波乱に満ちた人生を描いた文芸ドキュメンタリー映画です。
 まだ10代の頃から彼の作品を愛読して来た私は、本人が多く登場するこの映画を大変興味深く観ました。彼がTVのワイドショーに頻繁に出演し、アメリカのほぼ全国民に知られる存在であったというのは、この映画で知りました。
「冷血」の成功とその後の「叶えられた祈り」の内容による社交界からの追放、アルコールと薬物中毒に苦しむリアルな姿も観る事ができます。
 カポーティの読者であれば、最後のジンジャークッキーのエピソードでジーンと来るでしょう。カポーティ未読の方もこれを観たら読みたくなると思います。まずは「ティファニーで朝食を」辺りから、ヘプバーンの映画と併せていかがでしょうか?
久保田靖史

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