風来坊

ウィズアウト・リモースの風来坊のレビュー・感想・評価

ウィズアウト・リモース(2021年製作の映画)
4.0
元アメリカ海軍特殊部隊の精鋭兵士、ジョン・クラークは妊娠中の最愛の妻を何者かに殺されてしまう。犯人の影を必死に追う中で、彼は国家的な陰謀を知る事になり巨悪と対峙する事に…。

原作は軍事小説などで人気作家のトム・クランシーさんの「容赦なく」。没後しばらく経つが未だに人気は衰えていないスゴい人。
本作は彼の代表作のジャック・ライアンシリーズのスピンオフ的な物語。シリーズで登場するジョン・クラークの誕生秘話的な物語。

この後に続く話としてジョン・クラークは特殊部隊「レインボー」の創立に関わる人物でゲーマーとしては「レインボーシックス」でお馴染みで感慨深い。しかし…個人的にはジョン・クラークは「今そこにある危機」でウィレム・デフォーさんが演じたシャープなキャラクターが印象強く、肉体派のマイケル・B・ジョーダンさんが演じたのは意外な人選でしたね。

本作はかなり酷評されていますね…。言われている通りで規模は大きいものの何か普通のリベンジアクションになってしまっている印象。
無理矢理に国家的な陰謀を絡めた感じは拭えない…。
超人的な強さと復讐心から手段を選ばないダークな部分あるジョン・クラークのキャラクター形成は良かったと思います。

元々は「レインボーシックス」の映画化のための布石的な位置付けの映画で、2部構成の筈でしたが本作の不評で今後はどうなるのか不透明らしいですね…。コロナの影響で元々は劇場公開する予定が出来ず、amzonnに版権を売って配信限定になってしまった運の悪さもあるとは思う…。
しかし…どのレビューサイトでも酷評の嵐(笑)

リアリティーのある銃撃戦と混沌とした戦闘シーンは迫力がありましたし、
アクション映画としては充分だったと思います。ミスリードも言われているほど悪くはなかった。
もう少しテンポとジョン・クラークにダークヒーロー的な熱い物があり、魅力があればもっと良い出来になったのかなと思います。言うなればジェイソン・ボーン的な何か。

まとめの一言
「そんなに戦争したいんか?」
風来坊

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