風来坊

THE KILLER/暗殺者の風来坊のレビュー・感想・評価

THE KILLER/暗殺者(2022年製作の映画)
5.0
「剣客」の監督と主演コンビ再び。「剣客」は個人的にドンピシャのストライクだったので今作も期待で一杯でした。
他の方のレビューでもあるように伝説の殺し屋の復活は「ジョン・ウィック」で子どもをさらわれての云々は「アジョシ」の感じ。

ただし…スタイリッシュに振っている分、「アジョシ」のような重厚さはあまりない。
劇中にも「アジョシ」の引用が出て来て笑いました。
多分、監督も設定が似ている分、意識したのでしょうね。

オープニングからいきなりのスピード感バリバリのスタイリッシュバイオレンスアクション炸裂で胸が高鳴ります!
シリアスに話が進むかと思いきや、奥さんの尻に敷かれてるなどソフトな部分もあります。事が起きてからは緊張感がある感じですが、底抜けなダークさは薄いかも知れません。

それでも人身売買のエグさや痛みが伝わる拷問シーンや容赦ない殺し方は韓国映画らしさ溢れます。主人公を演じるチャン・ヒョクさんが顔色一つ変えずに戦うシーンはとても印象的。人を殺すのに躊躇いが全く無く伝説の殺し屋だった頃の冷酷さが出ていて良い。
ブルース・カーンさん演じる敵の殺し屋の金髪との戦い激しくて熱い。

過去にある少女と関わった事が少女を救うだけでなく、犯罪組織を徹底的に追い詰める事に繋がるのですがそこの部分の描きがちょっと足りない…。
掃除人や銃の手配師などこの手の映画のツボをちゃんと押さえていて面白い。
まさかあの人が黒幕だとは…ビックリでしたよ(゚д゚)!

既視感はあるものの動きのあるスピーディーなスタイリッシュアクションの連続は迫力たっぷりで最高でした。
ちょっとライトな部分が評価があまり高くない理由でしょうが、個人的には大満足の主人公無双なアクション映画でした。
風来坊

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