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エージェント:ライオンのakrutmのレビュー・感想・評価

エージェント:ライオン(2020年製作の映画)
3.3
フランスのコメディアン、ダニー・ブーン主演のコメディアクション映画。自分のことをスパイだと思いこんでいる精神病院の患者レオ・ミランは、彼を担当している精神科医ロマンの婚約者ルイーズが狙われていると予言する。ロマンは半信半疑でレオの話を聞いていたが、実際にルイーズが何者かに誘拐されてしまう。警察に相談に行っても相手にされないロマンは、レオを病院から脱出させて、一緒にルイーズを探すことにする…という展開で話が進んでいく。

もちろんダニー・ブーンが主演なので、シリアスなアクション映画であるはずがない。個人的には彼の軽快なコメディタッチの演技は好きであるし、彼の演技のおかげで、本当だか嘘だかわからないスパイ+精神病患者というキャラが陳腐にならずに済んでいる。また相手役のフィリップ・カトリーヌの演技も冴えている。レオとロマンの精神的な立場が何回も入れ換わる妙が面白い。この人はフランスで有名なシンガーソングライターだそうであり、冴えない顔をしている(失礼!)わりには、なかなか多彩。でも中盤から後半にかけては、少し飽きてしまったのも事実。でもラストは少しホロリとする。

婚約者ルイーズ役のアンヌ・セラ(マリオン・コティヤールに雰囲気が似ている)、レオの妄想の中の恋人アンナ役のキャロル・ブラナ(モデル出身、私のイチオシ)、誘拐犯の一味アキ役のソフィー・ヴェルベーク(イザベル・アジャーニ系な感じ)など、出演している女優たちがみんな美人なのは、この映画のひとつの見どころであろう。ルイーズが働いていたレコード店の店員ケリーを演じたオフィーリア・コルブは、『アマンダと僕』で母親役で出演していた女優で、コメディ映画にも多く出ているそうである。
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