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セイント・モード/狂信のkanappeのレビュー・感想・評価

セイント・モード/狂信(2019年製作の映画)
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【凄み】
A24が贈る異色のカルト作。
とある事故でトラウマを抱えた看護師が、神に倒錯していく白衣の堕天使ホラー。

主人公モードの独白形式で物語は進行する。80分と短い作品だが、ヤバさというものは垣間見える程度であまり引き込まれなかったのだが、後半にかけて狂気が加速する。
アリ・アスター監督の「ヘレディタリー」「ミッドサマー」が信仰の特異性だったり、それに突き動かされる人間と社会性というものの怖さを描く。その一方で「セイントモード」はもっと自己同一性の中心に位置する信心そのものの怖さを描いている。看護師がひたすらに心を奪われ、暴走していく姿はひたすらに恐ろしい。し、描き方の気持ち悪さというのにも、凄みを感じざるを得ない…。
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