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ブレスレスの42のレビュー・感想・評価

ブレスレス(2019年製作の映画)
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純愛だ〜
共有できていて羨ましい。
人を殺したくないのに本気で首を絞めてくれるって強い愛だ。本気で首を絞めるし、死にかけたときは本気で心配する。矛盾しているけど紛れもない愛。

会えなくなっても自分が抜いた歯を差し歯も何も入れずにそのままの状態の人がどこかで生きていると思うと嬉しいかも。証みたい。

セラピー
トラウマの克服。愛する人の突然の死はまず受け入れることが難しいから前に進むことができない。克服とまではいかなくても、トラウマを掘り起こすことで、思い出してやっと泣くことができたり、いつもはできていたことができなくなったりする。日常に支障をきたしているから良くないことなのかもしれないけど、やっと悲しんだり、死を受け入れられた気がして私はよかったねと安心した。

最後のシーン 今度はユハがモナの世界に入り込んで行けた気がする。無理して相手に合わせようとするのではなく、相手の世界に入り込むことで結果的に自分のためにもなることだったりする。とてもいい関係。あのバーの人たち、あそこに入ったらみんな仲間みたいで誰も変な目で見ないし、誰も咎めない。すごくいい。同じだね。似たものを共有してるわけだから。優しい。

ちゃんと日常にSMが溶け込んでいるのがいい。異常さがあまり感じられなくて受け入れやすかった。いやらしくて汚らわしいものばかりじゃなく、もっと可能性があって奥が深いのかもしれない。
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