SunO2

プロミシング・ヤング・ウーマンのSunO2のレビュー・感想・評価

4.0
...あゝ、とんでもねぇ胸糞映画だった...

「友達がいない」
キャシーには友達がいない。どころか、周りに頼れる者など一人もいないのだ。夜毎に、酒場に出かけ、酔ったフリをして、男の家まで行く。オトコがコトに及ぼうとすると、目を覚まし、脅しをかける。行動の意味は、映画が進むとおぼろげに分かってくるのだが、結末まで見ても、正直良くわからないのだ。一体、何に対する復讐だったのか。

『狩人の夜』(1955)の画面、歌が引用される。コレは単なるオマージュではない。この映画には、かの映画で、子供達を救うリリアン・ギッシュのような善は現れない。というか、どいつもこいつも、言い訳がましく、醜く、みみっちく、みすぼらしいのだ。

結末にどんよりしながら、まだ何かあるかもと、エンドロールを見つめていたが、消え入りそうな音楽に『約束された若い女性』のタイトルが反語的に流れるのみ。何という虚しさだろう。

「これで終わりだと思った?」
SunO2

SunO2