紅茶

プロミシング・ヤング・ウーマンの紅茶のレビュー・感想・評価

4.2
エメラルド・フェネル監督の長編デビュー作。どの場面をどういう順序で見せるか、脚本の運びに隙のなさを感じる。ポリティカル・コレクトネスを踏まえた上で、芸術性とエンタメ性を兼ね備えており、同種の映画では明らかに抜きん出ている印象を受けた。「前途有望」の男性であるが故に罪が揉み消れる様は、社会全体に蔓延する空気の嫌味な部分が感じ取れる。これもまた幾多ある事件の一例であると思うと、やりきれなさを覚えるが、本作のボー・バーナム演ずる小児科医のように自分が無意識のうちに加害者になっていないか確認する意味でも一見の価値がある。
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