ラフマン

プロミシング・ヤング・ウーマンのラフマンのレビュー・感想・評価

4.5
成績優秀だった医大生のキャシー。
“将来約束された有望の若い女性”が
何故自らその道を閉ざし実家暮らしをしながら最低賃金労働のカフェで働き、夜な夜な派手なメイクをしてバーへ行くのか…。

1988年のジョディ・フォスター主演『告発の行方』とテーマは近いが重苦しい雰囲気は無くむしろ痛快な復讐劇のようにテンポ良く展開していく。ブラックコメディとして笑わせる場面も多いが全体としては笑えないテーマ。

女性が酔っ払っていたらレイプされても仕方がない?
女性にも落ち度がある?
被害を訴えようとしたら
「相手側の有望な将来を壊すけどその覚悟はあるの?」なんて聞かれる。
狂っている。

アメリカの元大統領とか日本の元首相の側近とか。立場を利用して散々揉み消されてきたレイプ事件。レイプした側は正当化され、レイプされた側は泣き寝入り。ほんと狂っている。

2019年公開の『スキャンダル』をはじめ今またこのような映画が作られる意義は大きい。エメラルド・フェンメル監督渾身の怒りの作品。
ラフマン

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