薄

プロミシング・ヤング・ウーマンの薄のレビュー・感想・評価

2.5
「スワロウ」に続いて欧米フェミニズム映画を観賞。

「スワロウ」がサスペンス風の語り口でフェミニズムを見せたのに対して、サスペンス映画として進んだ結果フェミニズムというテーマが浮かび上がってくるような映画になっている。ただ、肝心のサスペンス部分があんまり面白くなく、結局メッセージを受け取るだけの映画になってしまったのが残念。

そういう展開にした演出上の意図は分かるんだけど、強い恨みを抱えてる割にダラダラ他の男相手に復讐してたり恋に落ちたり、主人公の行動に一貫性がみられないのがモヤモヤする。

復讐が温かったり、キャシーに出来るだけ傷が付かない(観客から悪く思われない)ように描いているのも物足りないところで、テーマ的に主人公は正しいヒロインとして存在しなければいけなかったんだろうけど、ストーリーとしてはどうしても中途半端になってしまった。

悪人になる理由を延々と説明してた「ジョーカー」もそうだけど、今はダークヒーロー(ヒロイン)を描くのも面倒な時代になったなあという感想。
薄