椎良

プロミシング・ヤング・ウーマンの椎良のレビュー・感想・評価

3.7
応酬

〈キャシーはバーにて酔い潰れるフリをしては、お持ち帰りしてくる男に制裁を加える切れ者の女性。しかし、過去の彼女は優秀な医学生だった。一体何が?
彼女の復讐は誰に、どう下されたのか。〉

スカッと?後味悪い?史上最もポップな復讐劇。
マーゴット・ロビー制作、キャリー・マリガン主演の本作はアカデミー賞脚本賞を受賞。

明らか自分の好みだったので2023初鑑賞作品として選出。根付く男性優位の風潮をテーマに、様々な感情が入り混じるスリラーへと仕上がった。
男に所有・消費される女という構図、その根底には一種の諦め。それでも負けたままでは終われない。内容としてはこう復讐できたら格好良いよなぁって感じなんだが、そこへ至るまでの彼女が目にする 理不尽な社会の解像度が高い。

あの男を一度心から愛そうとした事が、最後の引き金となってしまったのかもしれない。自分を含めての復讐。
そこにも、諦めと失望は立ち尽くす。
椎良

椎良