coco

プロミシング・ヤング・ウーマンのcocoのレビュー・感想・評価

4.1
タイトルの皮肉さに拍手。
「未来ある若い男性なんだから〜」とかもし言われても、こちとら未来ある若い女性だわって反論したくなるだろうし、この映画見た後の私は食い気味に反論するんだと思う。

とにかく脚本が素晴らしい。
美しいまでの起承転結。
特に後半に畳み掛けられる転と結が最高。
転に関しては何個あった??って感じだけど、ごちゃごちゃすることなく、むしろその時々の見る側の予想を裏切りまくってくれて、どんどん引き込まれていった。

被害にあった張本人が出てこないのも巧妙。
事件の核となる人物はあまり登場せず、その周辺の人たちで構成されていくストーリーだった。

「未来ある男性」(加害者側)はキャリアを積み結婚をして人生大成功。
「未来ある女性」(被害者側)はトラウマを抱えキャリアを断念して、ある時点で止まったまま。
この対比を永遠描き続ける。
直接害を加えたわけではないにしろ、傍観者という名の加害者になり得る、というメッセージもあった。
終盤の展開を含め、胸糞映画と言われてるのも納得できる。

今後、腹立つこと言われたら少しだけ間をおいて「もう一度言ってみな?」って言えばいいのかー、と勉強になった一作。
あ、あとゆっくりめのToxic最高。
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