ダイセロス森本

プロミシング・ヤング・ウーマンのダイセロス森本のレビュー・感想・評価

3.9
『プロミシング・ヤング・ウーマン』、2016年に起きた強姦事件で裁判官が「前途有望な若者の未来を奪ってはいけない」"promising future as a swimmer” と言ったものをそのまま反転したアイロニックなタイトル
作中には一切の性暴力描写はなく、関連する単語すら出てこない。この作品は女性への性暴力がテーマであると明示するのにこれらを使わずにいるのは、男性観客に対してポルノ的消費を許さないという意志か
「傍観者は無罪ではない」のならば、映画界で昨今取り上げられている事件や起訴の事実を知りながらも映画を消費する私たちもまた「有罪」なのか?