レオは、なんと辛い人生を送ってきたのかと共感しかかって、はたと、気づいた。
作品名は『選ばなかったみち』だったと。
でも別のみちを進んだとしても、こんなネガティブなイメージしかできなくなるのが、認知症の症状のひとつなのだろうか？
もっとポジティブな、女性と楽しくデートするとか、女の子と遊んではしゃぐとか、実際に『選んだみち』とリンクするシーンが、あったら救いがありそうなのに。
またモリーは、なんと献身的な娘なのか。
あんなに重度の認知症の父親の面倒を見るなんて、良い子すぎる。
ただ父親に会う日と、大切な仕事の日をバッティングさせちゃいけないでしょ。
ま、何かが起こらないと、作品にならないけど。
対して元妻は、娘の前でも相手に気遣いのない態度で何と冷たい事か。
ローラ・リニーは、こんなひと筋縄ではいかない癖ある役がハマる役者だな。
この父娘に救いがあったのは、ほんのひと時、我に返って『モリー』と娘の名を呼ぶ感動的なシーンくらい。
余談だが、作中、引きのシーンでサルマの身長が気になって調べたら157cm！
今までだって、『エターナルズ』でだって、そんな小柄に映ってなかったので、意外な事実にびっくりした。
