公開当時の評価は分からないけれど、
今観ると少々残念な作品。
でも、西城秀樹さんのための作品だから、
ファンは喜んでいるのかも知れない。
オープニング早々、全裸の秀樹が見られるし、アクション物だから、秀樹のアクションも堪能できるしね。
コノ当時の日本の作劇術がどうなっていたのかよく分からないけれど、
ノリは、西部警察のノリ。
だか、西部警察ほど弾けてないのが残念。
主人公に44マグナムを持たせるなら、
西部警察や優作さんの遊戯シリーズみたいにもっと弾けちゃえば良かったのに。
理論的に云うと主人公は、中村嘉葎雄さん。
中村嘉葎雄さんの役の動機がドラマの推進力になってグイグイとドラマを引っ張っていく。
それじゃあ、秀樹の活躍が見せられないじゃん、と、ばかりに、中村嘉葎雄さんは途中で行方不明になってしまう。
その中村嘉葎雄さんを探す。
と云う動機を得た秀樹がやっと自分から動きだすが、もう、65分が過ぎている。
が、それじゃあ展開が持たないと思ったのか、90分頃、中村嘉葎雄さんが再登場する。
そして、また、中村嘉葎雄さんの動機で物語が展開し始める。
とにかく、周りの役者さんが皆一癖も二癖もある人たちばかりで、
オマケにみんな良い芝居するから、
秀樹が霞む。
ちあきなおみさん、小林稔侍さん、萩原流行さん、凄い!
カイロ、シンガポールにまでロケに行くが、
多分、それも売りだったのだろうが、
それが全く本筋に活かされてないのはご愛嬌か?
途中、秀樹がカイロに行くが何しに行ったのか、全く分からなかった。
ただ、ピラミッドやスフィンクスを普段見られない角度から撮影していたのは、凄かった!
えっ⁇ その角度から撮っちゃって良いの?
的な。
後、崖から落ちる車が転落途中で爆発するシーンも凄い‼︎
まさに西部警察‼︎
世の中がどれほど変化したか?
実に実感出来る。